個人消費 2017 2 25

 政府は、低迷する個人消費を盛り上げようとしていますが、
その対策は、見当違いでしょう。
 経済評論家の荻原博子さんは、
「お金は死ぬ前に使え。」という著書で、
「日本人は、死ぬ時が一番金持ち」と書いています。
 この本の中では、以下のようなことが書いてあります。
これは、約20年前の話ですが、
100歳を超えた双子の高齢者が話題になりました。
 双子の高齢者がテレビに出演した時に、
レポーターから、「テレビの出演料、ギャラは、何に使いますか」と聞かれたら、
「半分は寄付して、残りは老後のために貯金するかね」と答えたそうです。
 100歳を超えた人が、
「老後のために」貯金するとは、驚きです。
 なぜ、貯めこむのか。
著者は、こう指摘します。
今の70代、80代は、日本で最後の「飢餓体験」をしたからです。
 この世代は、戦中、戦後の
「日本から、さまざま物資が消えた時代」を経験しています。
(引用、以上)
 長寿社会の日本では、
90歳を超える高齢者は、決して珍しくありません。
そうすると、息子や娘も、60代後半の高齢者でしょう。
孫は、30代後半かもしれません。
 昔の日本では、相続があれば、
「景気」がよくなりました。
 しかし、今の日本では、
高齢者から高齢者へ相続財産が引き継がれるので、
結局、「貯金」ということになるでしょう。
 子育てや教育費、あるいは住宅ローンで、
最も資金を必要とする30代後半から40代が、
最も資金不足になっているのが、今の日本の現状でしょう。
 こうした世代は、子育てが終わって、金銭的に余裕ができても、
30代後半から40代に、お金に苦労した「飢餓体験」がありますので、
やはり、お金は使わず、ひたすら貯金をするでしょう。

老年期 2015 1 4

書名 お金は死ぬ前に使え。
著者 荻原 博子  マガジンハウス

「日本人は、死ぬ時が一番金持ち」
 これほど不幸なことはありません。
お金は、自分のために使うか、
愛する人のために使うか、
慈善事業のために使うべきでしょう。
 著者は、こう書いています。
60歳以上の平均貯蓄は、2384万円。
こんなに持っているのに、
なぜ使わずに貯めこむのか。
 年金、医療、介護の不安は、取り越し苦労。
楽しく使い切って、
死ぬ時に後悔しないのが、幸せな人生である。
(引用、以上)
 もうひとつ引用しましょう。
これは、約20年前の話ですが、
100歳を超えた双子の高齢者が話題になりました。
 双子の高齢者がテレビに出演した時に、
レポーターから、
「テレビの出演料、ギャラは、何に使いますか」と聞かれたら、
「半分は寄付して、残りは老後のために貯金するかね」と答えたそうです。
 100歳を超えた人が、
「老後のために」貯金するとは、驚きです。
 なぜ、貯めこむのか。
著者は、こう指摘します。
今の70代、80代は、日本で最後の「飢餓体験」をしたからです。
 この世代は、戦中、戦後の
「日本から、さまざま物資が消えた時代」を経験しています。
 戦中は、生活必需品が配給制になり、
終戦後は、食糧難となりました。
 「日の丸弁当」を知っていますか。
これは、私が、高齢者から聞いた話です。
 若者には、「日の丸弁当」というと、
なんだか、かっこよく聞こえるかもしれませんが、
実は、弁当箱を開けると、
ごはんの真ん中に赤い梅干が入っているだけです。
おかずはありません。
 これでも贅沢なほうで、
白い「ごはん」を食べらること自体、贅沢だったのです。
「コメ」ではなく、麦や雑穀が普通だったというのです。
 さて、この本には、
年金の問題、医療の問題、介護の問題、
お金の使い方まで書いてありますので、
「一家に一冊」置いておくべき本でしょう。



























































































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